
車窓 Train window
作詞 遠藤雅美
作曲 遠藤雅美 & チーム練馬
【楽曲制作 】MASAMI ENDO & チーム練馬
書けない。
あーーー、
書けない、書けない、書けない、
歌詞が、書けない。
この時期ついに、自称、初のスランプ期到来。
書きかけてはやめて書きかけてはやめての繰り返しのページがノートに何ヶ月も続いた。
悶絶している私を何日も何週間も何ヶ月も見ていた明志さん(旦那さん)がある日、
「ちょっと息抜きに、ほうとう食べに行こう。」
と誘ってくれて、急遽甲府へ。
新宿からJR中央本線かいじで甲府に向かう行きの車窓から、
外の景色を眺めていてようやく、イメージの的を絞ることができ、そこからはすらすらと、最後まで書き上げることができた。
ちょうど冬からやっと春を呼び出した、そんなに寒くも無い、雨の日だった。
毎度曲作りは大変だが、今回はいつになく産みの苦しみを存分に味わったおかげで、
楽曲のサビはかなり開放感のあるものに出来上がったんじゃないかと、勝手に思っている。
どうでしょう。(笑)
年を重ねると、出会いや別れも多く経験し、段々とそれらを、静かに受け止めることができるようになる、
そんな気がする。
冬枯れは見ればとても静かだけど、その木の内側には、人知れず、春への熱望を着々と育み、溜めこんでいる。
【映像制作 】KATSUKI AKINAGA
僕が子どもの頃、電車に乗るときは、いつも通路側ではなく窓側の席に座っていました。
これから向かう場所へのワクワク感。そこから見える景色、そして匂いの変化。
そんなすべてを、無意識のうちに楽しんでいたんだと思います。
今の時代、スマートフォンが日常の一部になり、
最近の子どもたちは、窓の外の景色をあまり見なくなったように感じます。
でも、窓から外を眺めるって、本当に美しいことなんです。
ひとつの窓枠があることで、風景が“切り取られた絵”のように見える。
車窓から見える景色は、一瞬で過ぎ去って、また新しい風景が現れる。
それって、記憶とも似ている気がします。
手でつかめない、言葉にもなりにくい、でも確かに心に残っていくもの。
そんな感覚を映像に落とし込んで、
「車窓」というミュージックビデオをつくりました。

